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2004年GWの前半、晴天の下 豊科の里山で遊び北アルプスの展望を満喫した僕は 松本に宿を取った翌日 小高い丘にある穂高の温泉で 安曇野平野の展望を眺めながら ゆっくりと命の洗濯をし 久しぶりに山形村に車を飛ばして 蕎麦巡りを楽しむ事にした。 安曇野アートラインから国道158号に入り 遠い昔、上高地に向かう途中で 突然足を攣らせて軽微な追突事故を起した 苦い経験を持つ波田の交差点を塩尻方面に入る。 |
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この村を訪れるのは久しぶり。 以前から山形村のゲートはあったが 昔は「清水高原」の名は ついていなかったと思う。 集落の上に出来た 洒落た宿泊施設の影響だろうか。 ラドン温泉を備えたレジャー施設が ひっそりと軒を連ねる この蕎麦村の集落を ただの観光地に変えてしまわない事を 願うばかりだ。 |
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| 狭い坂道にぽつりぽつりと 民家そのもののような 手打ち蕎麦の店が並ぶ。 当然ながら どの店も自分の店で 蕎麦を打っている。 その昔 穂高の帰りに寄り 蕎麦といっしょに ジュースを注文したら 「ジュースはないけどジゥスならある」と 言い放たれた店も健在だ。(笑) |
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秋には新蕎麦祭りが開かれて 賑わいを見せるこの集落だが 行楽地から離れている事もあり たとえGWとは言えども ひっそりと暖簾を下げている。 この雰囲気がまた良いのだ。 なかには改築し いかにも蕎麦屋前とした 店構えになったところもあり やはりそういう店の駐車場には 多くの車が止まっている。 しかし捻くれものの僕は そういう店には食指が動かない。 |
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ご主人と奥さんに見送られ 大満足のうちに『山法師』を出て もう一軒蕎麦の店に入る前に 腹ごなしに散歩をすることにした。 山法師のご主人に進められるまま そば集落から7kmほど登ったところにある 清水寺(きよみず寺)まで車を飛ばす。 坂道の右に広がる 蕎麦畑と北アルプス前衛の山並が綺麗だ。 鬱蒼とした森林の中 ウィンウィンとエンジンを鳴らしながら 納車してから10年目を迎えた僕の愛車が 細い林道の坂道を登っていく。 |
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標高1200メートルに建立された慈眼山清水寺は 静寂な森の中にあり 辺りには荘厳な雰囲気が漂っている。 寺伝によれば天平元年(729年)の春 釋行基が自ら千手観音の尊像を彫って 安置し創設したと言われている。 その後坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際 本村清水寺を参詣して征伐の成功を祈願したところ 霊験あらたかであったため 本村清水寺の千手観音を京都へ移し それが京都東山にある清水寺になったと伝えられている。 その真偽の程は定かではないが 現在の本尊は 清水様式と呼ばれる千手観世音菩薩像で これは京都清水寺の 千手観世音菩薩像と同じ様式で 日本に数体しかないのだそうだ。 仁王門から山門に延びる 静まり返った参道を歩きながら 松本の外れの小さな村に こんな逸話の残る寺の存在を知った僕は 何だかとても得をした気持ちになった。 |

肝心の蕎麦は腰があり、喉越しも良い。 良い意味でごく普通の信州の田舎蕎麦である。 そば汁は少し薄め。 付け出しで出てくる山菜のおひたしが新鮮で美味い。 この辺では当たり前なのだろうが 付け出しは全てサービスでお金は取られない。 町の飲み屋で頼みもしない付け出しを勝手に出され しっかりその料金までレシートに書かれて どこか腑に落ちない気持ちになっている者にとっては 小さい事だが嬉しい気持ちになってくる。 本当に田舎のおばちゃんの家で昼飯を食っている気分になってくる。 「おばちゃん、明日は上高地に行くから今日は早く寝るね。明日の夜も蕎麦でいいや」 なんて言葉が口をついて出てきそうだ。 |
『からさわや』の二枚のざる蕎麦でダウンし 当初の計画だった 『山形村唐沢そば集落征服作戦』は わずか2軒ですごすごと撤退となってしまった。 再度のリベンジを誓い 僕は膨れる腹を擦りながら山形村を後にした。 松本に戻る道の途中 サラダ街道の畑の脇に開かれた野菜の直売所で 今度は青々とした新鮮な野菜達と果物達が 僕の食指を刺激した。 |
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| 母と新穂高側から西穂高岳独標に登った帰りに立ち寄った店。他の店と同じように客室は畳敷きの和室で、部屋の中に茶箪笥や旧式の扇風機などがあり、田舎の家そのものといった感じの造りである。4畳から6畳程度の部屋が数部屋並ぶ。メニューには、蕎麦の他に天ぷらやキノコおろしなどが並んでいるが、時期にもよるのかもしれないが、こちらはほとんど予約制。予約がない場合、基本的に蕎麦しか食べることが出来ないのがちょっと寂しい。一枚500円のもり蕎麦は腰が強くかなり太めで食べ応えがある。出汁の効いた汁はかなり濃いが辛味の効いたネギに合う。 |
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| KKCFの仲間と松本アルプスを縦走した打ち上げに寄った店。畳敷きの客室は他の店に比べてかなり広め。天ぷらの盛り合わせ(650円)は、キノコ類が中心だが、必ず特大の海老が一匹つき、カラリと軽く揚っていて食感が良い。この店の特色は、数々の馬肉のサイドメニューがあることで、馬刺しを初めとして、馬モツ、馬煮、馬スジなど、基本的に予約することなく注文できる。値段は全て300円程度。一番高い馬刺しでも450円という安さだ。蕎麦はもり蕎麦が650円。細めの麺で歯応えのある、いわゆる田舎蕎麦だ。付け出しで出てくる野沢菜の醤油漬けが美味い。 |
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| 唐沢そば集落の入口に建つ老舗的存在の蕎麦屋。改装されて、テーブル席と座敷を備えた蕎麦屋らしい造りの店内になったため、蕎麦集落独特の雰囲気はあまり感じられない。蕎麦はバランスの良い二八蕎麦。蕎麦粉十割にこだわる人もいるが、ほどよい喉越しを感じるためには、ある程度のつなぎがあった方が良いと僕は個人的に思っている。蕎麦の他に岩魚や山女など、川魚の塩焼きが常時メニューに載っているのも嬉しい。ざる蕎麦は一人前2枚で1000円。もちろん1枚だけ注文しても問題ない。蕎麦集落では珍しく午後の部があり、午後5時から夜9時も営業している。 |
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| 蕎麦集落のメイン・ストリート(?)から一段下がった唐沢川沿いに建つ民家風の蕎麦屋。唐沢川の水を利用して水車を回し精米、製粉業を営んでいた名残のある店だ。現在の女将さんは三代目というから蕎麦を打つ年季は入っている。皿に盛られた蕎麦の色は濃く、細めに切られているが、腰はちゃんと残っていて歯応えはとても良い。自家栽培の漬物が前菜として、ふんだんに振舞われるのが嬉しい。改装された座敷は木の香が漂い心地よい。 |
| 唐沢そば集落の店一覧 | ||||||||||||||||||||||||
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| 注意 | 信州の農村にはその昔、客人が訪れると食べきれないほどの漬物と打ちたての蕎麦を出す風習があったようです。レポートの中にも書きましたが、唐沢そば集落はそういった風習の延長上にある蕎麦屋の集まりであり、あくまで家庭的な雰囲気の中で蕎麦を食べる事を楽しむ場所です。したがって、店内の雰囲気、サービス等も含めて総合的に味を判断する方には不満の残る場合もありますのでご了承ください。 |
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